甲状腺の「機能が亢進する」バセドウ病と「機能が低下する」橋本病。どちらも疲れやすくなるのはなぜ?

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甲状腺
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私は甲状腺の左側は乳頭がんで摘出、残った右側は甲状腺の機能が低下する橋本病と診断されました。現在は3か月に1回通院し、ホルモン剤の内服治療をしています。

ところで甲状腺の疾患には、甲状腺の機能が亢進する「バセドウ病」と機能が低下する「橋本病」、そして甲状腺炎や甲状腺腫瘍が大部分を占めますが、バセドウ病と橋本病はどちらも「疲れやすくなる」という症状がみられます。機能の「亢進」と「低下」といった相反する2つの疾患なのですが、いったいなぜどちらも疲れやすくなってしまうのでしょうか。今回は橋本病とバセドウ病がなぜ疲れやすくなってしまうのかについてのお話です。

甲状腺ホルモンのはたらき

まず甲状腺ホルモンのはたらきですが、【そもそも甲状腺とはいったい何者?甲状腺のはたらきやよく見られる病気について】 で詳しく述べていますが、主なものは「新陳代謝を活発にする」「心身の成長・発達を促す」「糖やコレステロールの代謝」などがあげられます。

そのため甲状腺ホルモンは「生命の源」とされるホルモンなのですが、これは増えすぎても減りすぎても「疲れやすく」なってしまうんですね。

「『生命の源』なんだから、増えたら増えただけ元気になるんじゃないの??」と思うかもしれませんが、実はそうではないのです。

バセドウ病が疲れやすいのは?

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが分泌されすぎる疾患です。

ですが前述のとおり、「甲状腺ホルモンがたくさん分泌される=元気になる!」というわけではないんですね。

これは甲状腺ホルモンが「代謝を異常に高めすぎてしまう」ことに問題があるようです。甲状腺ホルモンが分泌されることで、興奮した時に優位になる「交感神経」が活発になります。これにより、休んでいるときでもエネルギーの消費が大きくなり、極端に言えばジョギングしているのと同じような状態になってしまうのです。これが「疲れやすい」原因です。このような状態のため身体への負担も大きくなり、身体的・精神的に様々な症状が現れます。

精神的な症状

  • 休んでいても落ち着けない
  • イライラする

身体的な症状

  • 頻脈
  • 血圧上昇
  • 暑がり・汗っかきになる
  • 体重の減少

橋本病が疲れやすいのは?

橋本病は甲状腺が慢性的に腫れて炎症を起こしてしまう「慢性甲状腺炎」のことで、その昔、外科医だった橋本策先生がドイツの論文で発表したことから「橋本病」と名付けられました。

橋本病は、初期は甲状腺が炎症を起こすだけなのでホルモンの値には影響が出にくいのですが、慢性的に炎症が続くことで甲状腺の細胞が破壊され、徐々に「生命の源」である甲状腺ホルモンが不足してしまう疾患です。

甲状腺ホルモンの分泌が不足すると代謝が悪くなり、疲れやすくなってしまうんですね。また心身共に様々な症状が現れます。

精神的な症状

  • やる気がおきない
  • 疲れやすい
  • 記憶力や思考力の低下

身体的な症状

  • 徐脈
  • 血圧の低下
  • 冷え性、寒がりになる
  • 体重の増加
  • むくみ
  • (女性の場合)生理不順
  • (肝臓の代謝が悪くなることで)LDLコレステロールの増加

まとめ

このように、甲状腺ホルモンは増えすぎても減りすぎても「つかれやすい」という症状が現れるんですね。

私は橋本病ですが、きっと長年気が付かなかったのでしょう…甲状腺ホルモンの値が正常値よりも少し低い状態でした。それも影響していたのか、確かに看護師時代は常に家に帰るとバタンキュー~でした。ほんと、疲れやすかったと思います。もちろん二交代で不規則な仕事だから、とか、責任のある仕事だから、というのもあるのですが、それにしても休みの日は平気で24時間くらい寝ていたり、ちょっとしたことでくよくよして落ち込んだりしていました。そして冷え性、寒がり、低血圧は完全に当てはまります。

またちょっと食べ過ぎただけですぐ1~2kg増えたりしていたので、あまり食べられませんでした。そして増えると戻らない。体重を気にするあまり、妊娠中は体重管理のため過食嘔吐気味になってしまった時期もありました。今思うと、もっと早くに橋本病だと気が付きたかったです。とはいえ、「疲れやすい」だけではなかなか受診しようと思いませんよね。私も、胃腸炎で内科を受診した時に癌がたまたま発見されたのがきっかけだったので、発見してもらえてラッキーだったと思います。今は甲状腺癌の再発予防もかねて「チラーヂン®」という甲状腺ホルモンを内服しているため、ホルモンの値も正常値に戻り、元気に生活しています。

「疲れやすい」という症状は「年をとったのかな?」と思いがちですが、上に挙げた症状がたくさんあてはまる場合は一度受診してみてもよいのかもしれません。甲状腺を診てもらえる診療科は甲状腺科、内科、内分泌科、頭頚部外科、耳鼻咽喉科などです。ただし病院によっては専門外の場合もあるので、受診する前に一度病院に「甲状腺で気になる」という旨を伝えて、診てもらえるか確認してみると良いかもしれませんね。早期発見・早期治療で元気に過ごしたいですね!

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