そもそも甲状腺とはいったい何者?甲状腺のはたらきやよく見られる病気について

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甲状腺
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今回甲状腺がんが発覚したわけですが、そもそも甲状腺って何をするところなんでしょうか?普段生活していても、あんまり耳にすることも少ない器官ですよね。

今回はこの「甲状腺」について詳しくお話していきたいと思います。

甲状腺ってどこにあるの?大きさはどのくらい?

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甲状腺はのどぼとけの下にあり、気管を包むような位置にあります。蝶が羽を広げたような形をしており、左右それぞれ「左葉」と「右葉」に分かれ、その間をつなぐ「峡部」からなります。大きさは縦約4~5cm、横約2~3cm、厚さ約1cmで、10~20g程度の器官です。

甲状腺自体はそんなに大きな器官ではないうえに柔らかく、全体を筋肉で覆われているため、「どこにあるんだろう?」と思って触ってみても、正常な甲状腺であれば触ってみてもどこにあるのかわからないようです。

ですが、もしのどぼとけの下あたりを触ってみて、

「あれっ、腫れてる?」

なんて思うようであれば、もしかしたら甲状腺が腫れているのかもしれません。その場合は甲状腺の病気が疑われる場合もあるので、病院へ一度行ってみるのがいいかもしれませんね。

甲状腺は何をしているところ?

甲状腺は「甲状腺ホルモン」を生産するはたらきを持っています。この甲状腺ホルモンは、わかめなどの海藻類に含まれるヨウ素(ヨード)を原料として作られますが、実はこの甲状腺ホルモンは脳や性腺、リンパ節を除く全身にはたらきかけるという重大な役割を果たしています

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新陳代謝を活発にする

人の身体は脂肪などを燃やして生命活動に必要なエネルギーを生み出しますが、甲状腺ホルモンは全身の組織の新陳代謝を活発にして、エネルギーを効率的に生産させるはたらきを持っています。

いわば古くなったものを体外に排出し、新しく生産されたものをとりいれるはたらきを亢進させて、うまくエネルギーを取り出す役割を担っているのが甲状腺なのですね。

心身の成長・発達を促す

甲状腺ホルモンは代謝をあげるだけではなく、心身の成長・発達にも大きなかかわりがあります。成長するうえでは新しい細胞と古くなった細胞を効率よく入れ返ることが重要ですが、ここでも甲状腺ホルモンが一役買ってるのです。

また甲状腺ホルモンは神経刺激性を上昇させるはたらきもあり、思考力や集中力をあげるといった役割も果たしています。

つまり甲状腺ホルモンが全身の細胞や組織にはたらきかけることで、新陳代謝が促進され、成長・発達を促すことにつながっているのです。

糖やコレステロールの代謝

甲状腺ホルモンは、腸管での糖や脂質の吸収を促進させるはたらきがあります。こうして効率よく血中にとりこむことで、全身の組織にすみやかに供給し、エネルギーを生み出しています。

甲状腺ホルモンは全身にわたって作用しているのですね。甲状腺は新陳代謝を促してエネルギーの生産を行う、いわば「生命の源」ともいえますね。

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 甲状腺に多い病気とは

甲状腺の病気としては、この甲状腺ホルモンの調整がうまく行われないことで起こる「甲状腺機能亢進症」や「甲状腺機能低下症」、そして甲状腺自体に炎症や腫れなどが起こる「甲状腺炎」や「甲状腺腫瘍」などがあります。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症の代表としては「バセドウ病」があげられます。バセドウ病は甲状腺の機能が亢進することで新陳代謝の活動が異常に高まり、何もしていなくてもどんどんエネルギーが消費されるのが特徴です。そのためたくさん食べていても体重が減少してしまったり、日常生活の動作で動悸や息切れがするなどといった症状が現れます。また甲状腺の動きが活発になることで甲状腺全体が腫れてしまうこともあります

またバセドウ病の症状の1つとして「眼球突出」がありますが、これはみんながみんなおこるわけではありません。眼球突出は眼球の奥にある脂肪が炎症を起こし、腫れてしまうことで起こるとされていますが、この眼球突出はバセドウ病と診断された人の10人に2~3人の割合で起こるとされています。

甲状腺機能低下症

甲状腺の機能が低下することで起こる代表的な病気としては「橋本病」があげられます。この橋本病は甲状腺が自分で自分を攻撃してしまうことで炎症が起こる「自己免疫疾患」ともいわれており、この炎症によって甲状腺ホルモンの分泌の低下が起こると考えられています。

症状としては、甲状腺の炎症による甲状腺全体の腫れが現れます。また新陳代謝が低下するために以下のような症状が現れることが多いようです。

  • 疲れやすい
  • 体温低下、身体が冷えやすい
  • 食事量は変わらないのに体重がどんどん増える
  • 徐脈(脈拍数が60回/分以下)
  • 集中力や意欲の低下

橋本病の治療としては、分泌量の減ってしまった甲状腺ホルモンを補う「ホルモン補充療法」が行われることが多く、主に内服によって治療を行います。

甲状腺炎

甲状腺炎はいわば甲状腺の風邪のようなもので、何かしらの細菌やウイルスの感染によっておこります。甲状腺炎には「急性甲状腺炎(急性化膿性甲状腺炎)」と「亜急性甲状腺炎」の2つがあり、前者は小児に多く、成人に多いのは後者だといわれています。

急性甲状腺炎は喉の痛み発熱といった風邪のような症状を伴うことが多く、さらに甲状腺の腫れと痛みなどが現れます。このとき炎症を起こすのは90%以上が甲状腺の左側(左葉)だといわれ、抗生物質を投与することで多くの炎症は収まります。

また亜急性甲状腺炎は風邪にともなって引き起こされることが多く、甲状腺の腫れや痛みなどといった症状が現れます。また一過性に甲状腺機能が亢進することも特徴で、動悸や息切れ、頻脈などといったバセドウ病と同じような症状が現れることも多いようです。治療としてはステロイドの内服が一般的で、亜急性甲状腺炎ではこれらの甲状腺機能亢進症状は、1~2か月ほどで収まることが多いとされています。

甲状腺腫瘍

甲状腺の腫瘍は大きく分けると良性か悪性かのいずれかになりますが、80%以上は良性だといわれています。良性腫瘍の場合は経過観察で良いことも多いですが、腫瘍を大きくしないための治療をすることもあり、甲状腺機能に影響がある場合は内服、あるいは手術をする場合もあります。

悪性腫瘍の場合は手術が第一選択となる場合が一般的です。ただし悪性度の高い未分化癌や悪性リンパ腫の場合は放射線治療や抗がん剤などを使用することもあるようです。

まとめ

甲状腺はあまりメジャーな臓器ではないですが、ホルモンを分泌したり代謝に関わったりと、身体にとって重要な役割を果たしているんですね。

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今回私が罹患したのは甲状腺癌でしたが、甲状腺癌をはじめとした甲状腺腫瘍では、甲状腺機能自体には異常が出にくいため、血液検査ではだけではなかなかひっかからないことが多いようです。実際に私も甲状腺の機能自体や血液検査には異常がなく、触診で腫れを指摘されてから細胞診で確定診断がつきました。

甲状腺の病気の多くは、急に悪化したり進行したりするものではなく、すぐに命に関わるものもほとんどありません。正しい治療を受けることで治る病気です。そのためもし何かしら甲状腺の病気が指摘されたとしても、そんなに慌てたり恐れたりしなくても大丈夫なようですよ。ただし、通院や内服を怠ることはよくないので、甲状腺の病気を指摘されたらきちんとした治療を受けることが大切です。

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