甲状腺に異常…妊娠中にできる検査は?

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妊娠中
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今回妊娠24週にして甲状腺がんが発覚したわけですが、きちんと「がん」と診断されてから手術をするまで、いくつか検査をする必要があります。

検査としては大きく分けて

  1. 「甲状腺がん」と診断されるまで
  2. 診断されてから治療を開始するまで

の2段階があります。

検査によっては妊娠中や授乳中には行えない検査もあります。そのため、妊娠中は「甲状腺がんと診断されるまで」の検査のみを受け、あとの検査は術前検査と一緒に行いました。

妊娠中に甲状腺がんが発覚・・・妊娠や胎児への影響、治療、その後の流れについて で一通りの流れはさらっとご紹介しましたが、今回は甲状腺がんにおける検査のうち、妊娠中でも受けられる「1.甲状腺がんと診断されるまで」の検査について、詳しく書いていきます。

問診・触診

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甲状腺がんをはじめとした甲状腺疾患以外でも、多くの疾患の場合ここから始まることが多いです。

問診


病気を正確に診断する手がかりを得るために、患者に様々な質問を行います。

  • どのような症状があるのか
  • 症状はいつからあるのか
  • 今までかかった病気は?
  • 家族で同じような病気にかかったことがある人はいるか
  • 薬や食べ物で副作用やアレルギーが出たことはあるか
  • (女性の方)妊娠している可能性や妊娠中・授乳中ではないか

触診


触診は、実際に医師が甲状腺に触れてみて、甲状腺の状態を調べます。

一般的に健康な甲状腺は、外から触ってみてもわかりません。というのも、甲状腺は気管を包むような場所で筋肉で覆われているため、結構深い位置にあるので触れられないんですね。でも甲状腺になにかしらの異常がある場合は、甲状腺が全体的に腫れたり、部分的にしこりができるなどして、外から触れられるようになります。そのため触診をして甲状腺に触れる場合はなにかしらの異常があるということになるので、触診は結構大事な診察なのです。

診察によって疑われる例

  • 全体的に腫れて弾力がある ⇨ バセドウ病
  • 全体的に腫れて硬く、表面に凹凸がある ⇨ 橋本病
  • 左右どちらかにしこりがある ⇨ 甲状腺炎・甲状腺腫瘍

このように同じ甲状腺の病気でも、それぞれ異なる特徴があるんですね。

血液検査

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甲状腺ホルモンにはT3(トリヨードサイロニン)T4(サイロキシン)の2種類のホルモンがあります。ですがこれらのホルモンは分泌されると99.5%はほかのタンパク質と結びついてしまうため、実際に甲状腺ホルモンとしてのはたらきをしているのは残りの0.5%に過ぎません。これらのタンパク質と結合していない実質的な甲状腺ホルモンをそれぞれFT3(フリートリヨードサイロニン)FT4(フリーサイロキシン)と言い、血液検査ではこれらの数値を検査します。

血液検査でこのFT3とFT4の値が高ければ、甲状腺機能が亢進している「甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)」の疑いが強く、低ければ甲状腺機能が低下している「甲状腺機能低下症(橋本病など)」の疑いがつよくなります。

検査 正常値
トリヨードサイロニン(T3) 90~170ng/dl
フリートリヨードサイロニン(FT3) 2.0~4.5pg/ml
サイロキシン(T4) 5.0~12.0μg/dl
フリーサイロキシン(FT4) 0.7~1.9ng/dl
サイロキシン結合グロブリン(TBG) 12.0~30.0μg/dl

ちなみに私は検査時の結果、FT3が1.8pg/ml、FT4が0.6ng/dlと、若干低値でした。これは癌の影響というよりは、後々分かったことですが、実はこの時から橋本病も併発していたことによるようです。

超音波画像検査(エコー検査)

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超音波とは、人には聞くことができない高い周波数の音波のことをさします。この音波を組織に当て、跳ね返ってきたものを画像としてあらわしたものが超音波画像検査です。音波を使うため人体に無害であり、妊娠中や授乳中でも行うことができます。妊婦健診でのエコーと同じですね。

甲状腺に腫れやしこりがある場合はこの表面に当たって跳ね返ってくるため、腫れの大きさや位置、性状などが分かり、しこりが複数ある場合はその数までも正確に調べることができるため、診断にはかなり有効な検査だと言えます。

  組織との境界 内部の様子
橋本病

両葉+峡部が腫大

表面がデコボコ

実質の肥大 不均質
バセドウ病 両葉の腫大 実質の肥大 均質
良性腫瘍 形が整い、弾力がある 明瞭 腫瘍内均一
悪性腫瘍 デコボコして弾力がない 不明瞭

腫瘍内不均一

穿刺吸引細胞診検査

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触診やエコーの所見などから甲状腺に腫瘍があると診断されたときに、それが良性か悪性かを調べるのに有効な検査となります。

方法としてはエコーで腫瘍の様子をモニターで見ながら位置を確認し、針を喉元から甲状腺に向かって刺して針の先端から腫瘍の細胞をシリンジで吸引することで、腫瘍細胞を採取して顕微鏡で調べるといった検査になります。

このように書くと、「えっ…のどに針を刺すの?」なんて不安に思うかもしれませんが、使用する針は皮下注射や採血の時に使用する針と同じくらいの太さ(22Gくらいのところが多い)で、実際チクッとするくらいでそんなに痛くありません。時間も大体1~2分程度で終わります。

採血をするときには刺さる部分が自分から見えてしまったり、血が採られている様子が見えてしまう分余計に痛みを感じるかもしれませんが、甲状腺腫瘍の細胞診は自分では刺している部位が見えないため、意外と「こんなもんか~」くらい、痛くないもんです。

そして採取してきた細胞は病理検査をされて、おおよそ1週間程度で結果が出ます。結果はClass分類として5段階の診断になります。

Class分類 結果
ClassⅠ 良性
ClassⅡ 少し活動性の高い細胞も見られるけど良性
ClassⅢ 現在は癌ではないけど、将来悪性になる可能性がある
ClassⅣ 悪性疑い(初期)
ClassⅤ 悪性(進行)

こちらは以前紹介した通りですね。

私はこのうちClassⅣで、悪性疑いとのことでした。ただ、「疑い」といっても80%くらいの確率で癌のようです。

こうして腫瘍が良性か悪性かを判断するんですね。

このような段階を踏んで、私は甲状腺がんと診断されるに至ったのでした。妊娠中でも受けられる検査は結構たくさんあるんですね。

反対に、妊娠中だと受けられない検査には放射線を使用するCTやPET-CT放射性ヨードを摂取して行うシンチグラム検査などがあります。これらは必要に応じて、産後に行うこともあります。私はこのうちCTのみ、産後1か月2週間したころに行い、産後約1か月半後に手術を受けました。

結局癌が分かってから手術まで半年近く期間がありましたが、ほとんど大きさも変わっていなかったそうです。甲状腺がん(特に乳頭がん)は、以前も紹介したように、おとなしく進行も遅い癌だと言われています。そのため、妊娠中に甲状腺癌が分かったとしても、そんなに焦らなくても大丈夫なことが多いんですね。もちろん中には甲状腺癌であっても、未分化癌など進行の早い癌もあります。そのためきちんと診察を受けて、医師と相談しながら手術の日程を決めましょう。

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